外国為替証拠金取引の特徴の1つに、“レバレッジ”があります。このレバレッジとは、てこの原理を意味し、外貨預金や外貨MMFなどその他の外貨建て金融商品と異なり、実際に取引する金額よりも少ない資金で売買をすることを意味します。
レバレッジの例
必要証拠金が取引金額の1%に相当する日本円(レバレッジ最大100倍)が必要な取引業者を例にしています。
■ドル円 1ドル=100円のケース
【外貨預金の場合】
1万ドル分の預金を行う際には1万ドル分の対価である100万円が必要となります。
【外国為替証拠金取引の場合】
資産が10万円とします。
この時の【ドル円 10,000 買い】の必要証拠金は、100円×1万×1%=1万円になります。10万円の資産の内、1万円を必要証拠金として取引業者に預けることにより、信用を供与することにより、1万ドル分の取引が可能となります。
外貨預金では100万円が必要な取引をレバレッジを効かせる事により、100分の1である1万円で100万円分の取引が可能となります。
レバレッジの倍率の計算方法
よく、取引業者の紹介の中で、「レバレッジは最大100倍」のような書き方をしていますが、この倍率の計算方法をおさらいしておきます。
■ドル円 1ドル=100円のケース
(例1) 口座の資産:1,000万円
保有建玉 USD/JPY 10万通貨→円換算すると1,000万円
1,000万円(保有建玉の時価額)÷1,000万円(口座資産)=1倍
上記の場合はレバレッジ1倍となります。
(例2) 口座の資産:200万円
保有建玉 USD/JPY 10万通貨→円換算すると1,000万円
1,000万円(保有建玉の時価額)÷200万円(口座資産)=5倍
上記の場合はレバレッジ5倍となります。
証拠金について
外国為替証拠金取引は、少ない資金を担保として大きな資金を運用します。この担保金のことを証拠金と言います。
証拠金維持率とは必要証拠金に対して時価評価総額がどのくらい占めているかの割合です。証拠金維持率が高いほどレバレッジリスクは低くなります。もしも、10,000ドルを取引すると、その1%分、100ドルが証拠金として必要となります。
(必要証拠金が取引金額の1%に相当する日本円が必要な取引業者の場合)
証拠金維持率とレバレッジの倍率
取引の際、リスクの確認は証拠金維持率がひとつの指標となります。
証拠金維持率は【時価評価総額÷必要証拠金額X100】で求められます。
証拠金維持率を確認しながらリスク調整を行うことをお奨めいたします。
■ドル円 1ドル=100円のケース
※必要証拠金が取引金額の1%に相当する日本円(レバレッジ最大100倍)が必要な取引業者を例にしています。
口座の資産:200万円
保有建玉 USD/JPY 10万通貨→必要証拠金額10万円
時価評価総額200万円÷必要証拠金額10万円=維持証拠金率2,000%
保有建玉 USD/JPY 10万通貨→円換算すると1,000万円
保有建玉の時価額1,000万円÷口座資産200万円=レバレッジ5倍
証拠金維持率とレバレッジの関係
証拠金維持率=10,000% : レバレッジ1倍
証拠金維持率=5,000% : レバレッジ2倍
証拠金維持率=1,000% : レバレッジ10倍
証拠金維持率=500% : レバレッジ20倍
証拠金維持率=200% : レバレッジ50倍
証拠金維持率=100% : レバレッジ100倍